人類は衰退しました2
- 作者: 田中ロミオ,山崎透
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2007/12/19
- メディア: 文庫
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でも朝七時くらいに一仕事を終えてその三時間後の午前十時に打ち合わせだった時にはさすがに彼岸を見ました。当然寝てる暇なし。電車の中で「有り得ない、有り得ない」とハイリスク気味に呟いていると、弱い私を叱咤するためにアリエルなる天の者(たぶん大天使)が降りてきて耳元で「有り得る、有り得る」とマインドアタック。天界うぜぇ。うわーー。ここね、すごい好きです。すごい分かります。僕もキツスケジュールなガッデムワークの時の移動の際にはよく「有り得ない、有り得ない」と呪言のように唱えてますから。
(あとがき)
重賞どころか500万でも勝負にならないマイPO馬のヤマニンアリエルがオークスに出馬した時には「ヤマニンアリエナイ、ヤマニンアリエナイ!」と一人叫んで場を白けさせたという逸話を持つほど「有り得ない」好きで高名(自称)な僕ですが、かような状況で僕の元に大天使アリエルが舞い降りてきた経験は無いですねぇ。その様な状況に対しては、「有り得ない」と文句を垂れながらも、どうしようも出来ない己の無力さと巡り合せの不運さを「俺、憐憫」みたいなM的な志向で受け入れるという方策しか取れてないです。リスクがっぽり頂き。同情(ただし自分限定)もがっぽり頂き。少女マンガヒロインばりに「どうして私がこんな目に……!」と哀れみを生じることに精を出して乗り切っています。
そういう方策だと後でがっつり虚しさが襲ってくるんですけどね。何の解決にもなってないし、自分は無力だし。でも、そこで得た虚しさから生じる疲労は、
「お疲れの人類の脳に刺激と安らぎを……」の本作品ですっきりケリをつけさせて頂いて、僕も天使さん無しに「有り得る」状態に収束できるのです。
(パッケージ裏)