クラナドじゅう・・・・・・18話、だいいちいんしょう。

いったい今が何話だったのか、たまに分からなくなる。
冗談はさておき。今回、原作既プレイ者には、物凄く、恐ろしいほどに、京アニ(つか志茂さん)の実力を思い知った回になるのではないでしょうか。草野球シナリオ的要素を智代VS野球部に入れてみたり。椋とのデートを杏と二人に上手に改変してみたり。テニスの試合時の渚への対応にカットされた3on3終了後の渚への対応(お弁当落として、のくだり)とエッセンス的に同じものを入れてみたり。杏シナリオと椋シナリオを、素晴らしく、本当に素晴らしい出来栄えで、昇華してみたり。
ああもう!もの凄い!素晴らしすぎる!だいたい毎回素晴らしいけど今回は輪をかけて素晴らしい!(個人的感覚だと15話以降が特に毎回キレまくり)
京アニ様の妙技を味わえ! ――はい、存分に堪能させて頂きました!ごちそうさまです!


「杏、椋、智代、ことみが絡んでの通称『激闘編』」と石原監督はおっしゃっておりましたが、確かに、アレは『激闘』以外の何物でもございませんでした(笑)。そして戦いの後にあるものといえば、本作のような青春的爽やか系なごみなごませ泣き泣かれシナリオで戦いの後にあるものといえば、いわゆる『友情』。河原でひとしきり殴りあった後友情が芽生えるという古典力学に則らずとも、ガチンコでぶつかり合った後はガチンコの友情が芽生えるものでございます。闘争と言うのは一種の言葉で、所詮はコミュニケーションなのですから。
もの凄く回りくどく書きましたけど、要するに何が言いたいかというとあの妹の「お姉ちゃん、ごめんね」の素晴らしさにただただグッと来た、むしろ涙った、と言いたいのでございます。
そしてこれは、"深くは語られなかった"。もー、これこそが京アニの妙技!未来に延びる多々の道と同じく、(原作から見れば)あくまで可能性の一つのパラレルワールドであり、だからこそこの姉妹の描写を何話も使って深くは描かないというこの気の使いよう!それでいて、個別シナリオのくどい描写が無い――それどころか行き掛けにちょっと描写している程度なのに、"これ"に至る心の動きがありありと分かる絵の描き方。要するに妹さんの表情とか表情を見せない所とか、姉と自分と朋也が一緒にいる時の表情とか表情の変化とか前髪の陰で表情を見せない所とか、そういう部分に、もう雄弁に表れているのです。
これを妙技と言わずにナンと言う―――ってくらい素晴らしかったー。


……と言いつつも。どうなんだろー。姉妹シナリオってこれで終わるのかしら。原作の杏シナリオ途中までしかやったことないからイマイチ不明瞭、だけどこれで一まずの区切りを付けても十分に思えなくもないですわ。
あと、智代さんの理由。桜に纏わる(桜が纏わる)あれやこれやかー。だから選挙ポスターのバックが桜色なんですね、きっと。


あと個人的に。ちょっと気になっていたアレに切り込むきっかけが得られたかも。