CLANNADオタが非オタの彼女にCLANNAD世界を軽く紹介するための10CLANNAD

まあ、どのくらいの数のCLANNADオタがそういう彼女をゲットできるかは別にして、

「オタではまったくないんだが、しかしCLANNADは人生という事実を肯定的に黙認してくれて、

 その上で全く知らないCLANNADの世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」

ような、オタの都合のいい人生の中に出てきそうな彼女に、CLANNADのことを紹介するために

見せるべき10本を選んでみたいのだけれど。

(要は「脱オタクファッションガイド」の正反対版だな。彼女にCLANNADを布教するのではなく

 相互のコミュニケーションの入口として)

あくまで「入口」なので、時間的に過大な負担を伴うアンソロジー、同人誌の類は避けたい。

できればKeyが製作に深く絡んでいるもの、せいぜいアニメ版にとどめたい。

あと、いくらCLANNAD的に基礎といっても古びを感じすぎるものは避けたい。

CLANNAD好きが「Keyの過去作全部やるのは当然、『カオスクイーン遼子』すら外せない」と言っても、それはちょっとさすがになあ、と思う。

そういう感じ。

彼女の設定は

CLANNAD知識はいわゆる「アイルランドのバンドの方のCLANNAD」的なものを除けば、CLANNADは人生という言葉くらいは知っている

サブカル度も低いが、頭はけっこう良い

という条件で。

まずは俺的に。出した順番は実質的には意味がない。

CLANNAD(PC版/2004年)

まあ、いきなりここかよとも思うけれど、「CLANNAD以前」を濃縮しきっていて、「CLANNAD以後」を決定づけたという点では

外せないんだよなあ。人生だし。

ただ、ここでオタトーク全開にしてしまうと、彼女との関係が崩れるかも。

この人生にしか思えない作品について、どれだけさらりと、エロゲと勘違いしてる奴うぜぇとならずに、それでいてクラナドは人生であるとの大事な認識を彼女に

伝えられるかということは、オタ側の「真のコミュニケーション能力」の試験としてはいいタスクだろうと思う。

ソララドソララドアペンド(CD/2003年、2004年)

アレって典型的な「CLANNADオタが考える一般人に受け入れられそうな音楽(そうCLANNADオタが思い込んでいるだけ。実際は全然受け入れられない)」そのもの

という意見には半分賛成・半分反対なのだけれど、それを彼女にぶつけて確かめてみるには

一番よさそうな素材なんじゃないのかな。

CLANNADオタとしてはこの二つは“オリコン1位取ってもいい”と思うんだけど、率直に言ってどう?」って。

CLANNADXBOX360版(XBOX360、2008年)

ある種のCLANNADオタが持ってる高音質への憧憬と、HD画質によるワイド画面化へのこだわりを

彼女に紹介するという意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにもXBOX360的な

「進行度合いの可視化」を体現するアチーブメント

ゲイツポイントで搾取」を体現するダウンロードコンテンツ

の二つをはじめとして、オタ好きのする要素を移植にちりばめているのが、紹介してみたい理由。

CLANNAD劇場版(劇場アニメ、2007年)

たぶんこれを見た彼女は「出崎だよね」と言ってくれるかもしれないが、そこが狙いといえば狙い。

この系譜の作品が「AIR」「CLANNAD」と来たから「リトバス」でも続いてしまうかもしれないこと、これが鍵っ子には大不評になったこと、

京アニなら隙なく作って、それがファンに受け入れられてもおかしくはなさそうなのに、

出崎ではそうはならないこと、なんかを非オタ彼女と話してみたいかな、という妄想的願望。

CLONNAD(DVD、2008年)

「やっぱりCLANNADは大人のためのものだよね」という話になったときに、そこで選ぶのは「エロ同人誌」

でもいいのだけれど、そこでこっちを選んだのは、この作品にかけるTMAの思いが好きだから。

アニメ22話分を断腸の思いで削りに削ってそれでも1時間に全部ぶち込んでる、っていう尺が、どうしても俺の心をつかんでしまうのは、

その「捨てる」ということへの潔さがいかにも人生的だなあと思えてしまうから。

CLONNADの短さを俺自身は物足りないとは思わないし、むしろこれ以上こんなの見たくないとは思うけれど、一方でこれが

SODや宇宙企画だったらきっちり体育倉庫のシーンだけでAVにしてしまうだろうとも思う。

なのに、エロと関係ない場面をバンバン使ってアニメ22話分を1時間に纏めてしまう、というあたり、どうしても

「自分の人生を形作ってきたものが捨てられないCLANNADオタク」としては、たとえTMAがそういうキャラでなかったとしても、

親近感を禁じ得ない。渚の触覚が本気ゴキブリに見えてキモイのと合わせて、そんなことを彼女に話してみたい。

コスプレあづき美由(DVD、2002年)

今の若年層でコスプレあづき美由見たことのある人はそんなにいないと思うのだけれど、だから紹介してみたい。

CLONNADよりも前の段階で、CLANNADエロビデオの哲学とかAV技法とかはこの作品で頂点に達していたとも言えて、

こういうクオリティの作品がアダルトビデオでCLANNAD本編が発売される1年以上前に作られていたんだよ、というのは、

別に俺自身がなんらそこに貢献してなくとも、なんとなくCLANNAD好きとしては不思議にアンニュイな気分になるし、

いわゆるゴローさんの演技しかCLANNADエロビデオを知らない彼女には見せてあげたいなと思う。

京都アニメーションCLANNAD(TVアニメ、2007年〜2008年)

堀口悠紀子の「目」あるいは「絵づくり」をオタとして教えたい、というお節介焼きから見せる、ということではなくて。

「俺たちはこの長い坂道を登り始める」的な感覚がCLANNADオタには共通してあるのかなということを感じていて、

だからこそ京アニ版『CLANNAD第一期』最終話は「番外編」以外ではあり得なかったとも思う。

「永遠に坂道を登り続ける」というCLANNADオタの感覚が今日さらに強まっているとするなら、その「オタクの気分」の

源は坂道と直截的にコミットしない「番外編」という終わり方にあったんじゃないか、という、そんな理屈はかけらも口にせずに、

単純に楽しんでもらえるかどうかを見てみたい。

CLANNADパン缶(2007年、2008年)

これは地雷だよなあ。地雷が火を噴くか否か、そこのスリルを味わってみたいなあ。

こういうゲーム内小道具の食物をこういうかたちで具現化して、それが非オタに受け入れられるか

気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみたい。

光見守る坂道で

9本まではあっさり決まったんだけど10本目は空白でもいいかな、などと思いつつ、便宜的に光坂を選んだ。

CLANNADから始まって光坂で終わるのもそれなりに収まりはいいだろうし、本編以降のCLANNAD派生展開の先駆けと

なった作品でもあるし、紹介する価値はあるのだろうけど、もっと他にいい作品がありそうな気もする。

というわけで、俺のこういう意図にそって、もっといい10本目はこんなのどうよ、というのがあったら

教えてください。

「駄目だこいつは。エロビデオ2本も選んでやがる。俺がちゃんとしたリストを作ってやる」というのは大歓迎。

こういう試みそのものに関する意見も聞けたら嬉しい。



元ネタ:http://anond.hatelabo.jp/20080721222220 てゆうか今さらすぐる。